疾患

腰椎分離症

腰椎分離症(ようついぶんりしょう、Lumbar Spondylolysis)は、腰椎の後方部分(椎弓)にひび(疲労骨折)が入る状態で、特にスポーツをする10代の成長期の子どもに多い疾患です。

🔍腰椎分離症とは?

  • 背骨の一部である椎弓(ついきゅう)が、繰り返されるストレスで疲労骨折を起こす
  • 主に第5腰椎(L5)に多い
  • 片側のみ、または両側に発生
  • 進行すると「分離すべり症」へと悪化することもある

🧠主な症状

  • 腰の痛み(特に運動時や後屈で増悪)
  • 安静時には痛みが軽いことも多い
  • 脚にしびれが出ることはまれ
  • 長期間続くと、腰椎が前方にずれて「腰椎分離すべり症」になり、神経症状(しびれ・筋力低下など)を伴う場合がある

💡原因

  • 成長期における椎弓への繰り返しの負荷
  • 特に過度な反り返り(後屈)や回旋動作
  • 発育途上で骨がまだ柔らかいため、負荷に耐えきれず疲労骨折を起こす

🩺診断方法

  • 問診・身体診察
  • 後屈での痛み(Kempテストなど)
  • スポーツ歴の確認
  • X線(レントゲン):疲労骨折が見える(初期には映らないことも)
  • CT:骨の詳細が分かる
  • MRI:初期の骨の炎症(疲労骨折の前段階)を捉えることができる

💊治療

🔸初期(骨癒合が期待できる段階)

  • スポーツの中止(安静)
  • コルセット装着(腰を固定して骨癒合を促す)
  • 理学療法(ストレッチ・筋トレ)
    • 特に体幹(腹筋・背筋)を強化
  • 痛み止めの一時的使用

👉 骨癒合(骨がくっつく)には通常3~6か月かかる

🔸慢性期(分離が完成し、骨癒合が困難な状態)

  • 痛みが強くなければスポーツ復帰も可能
  • 体幹強化や姿勢指導で腰の負担軽減
  • 痛みが強く続く場合
    • 神経ブロック注射
    • 稀に手術(分離部の固定・すべり症の矯正など)

🔄予後と再発

  • 早期発見・治療開始が極めて重要
    • 初期であれば骨癒合の可能性が高い
  • 放置すると骨がくっつかずに慢性化し、すべり症や椎間板ヘルニアの原因にもなる
  • 再発予防には、正しいフォーム、体幹トレーニング、競技量の管理が必須

🧘‍♀️自分でできるケア・予防

  • 痛みが出たら無理をせず早めの受診
  • スポーツ前後の腰部ストレッチ
  • 正しいフォームでのトレーニング(反りすぎ注意)
  • 体幹トレーニング(プランク・ドローインなど)
  • 長時間座りっぱなしにならない