疾患
首・肩
野球肩
「野球肩(やきゅうかた)」は、投球動作を繰り返すことで肩関節に痛みや障害が生じる状態の総称です。医学的には明確な一つの病名ではなく、複数の疾患を含む広い概念です。特にピッチャーや外野手など、肩を酷使する選手に多いです。
🔍野球肩とは
- 投球動作によるオーバーユース(使いすぎ)が主な原因
- 投球時の加速期〜リリース期〜フォロースルーで、肩の構造に大きなストレスがかかる
🧠症状
- 投球時、特にリリースやフォロースルーで肩に鋭い痛み
- ボールにスピードやコントロールが出ない
- 肩がだるい、重い、疲れやすい
- 肩の可動域が狭くなる(上げにくい、後ろに回しにくい)
- 夜間痛や違和感(特に腱板損傷がある場合)
🩺診断方法
- 問診・触診・可動域検査
- 投球フォームの確認
- X線(骨の状態)
- MRI・超音波(エコー)検査:腱板、関節唇、成長軟骨などを見る
- 関節造影MRI(SLAP損傷の確認に有効)
💊治療法
🔸保存療法(軽度〜中等度の場合)
- 投球中止・肩の安静(まずは休ませる)
- アイシング(炎症の強い時期)
- リハビリ(ストレッチ+筋力トレーニング)
- 特に肩甲骨・体幹の連動性改善が大切
- フォーム矯正:肘下がりや体の開きが早いと肩に負担が増す
- 投球再開は段階的に
🔸手術療法(関節唇損傷や腱板断裂など、保存療法で改善しない場合)
- 関節鏡視下手術が主流
- 手術後は長期(数ヶ月〜半年)のリハビリが必要
🧘♀️予防・セルフケア
- 痛みがあるときは絶対に投げない
- 投球数の制限(成長期は特に重要)
- 十分なウォームアップ・クールダウン
- 肩・股関節・体幹の柔軟性と筋力強化
- 早期疲労の発見 → 無理せず休む勇気も必要
□スポーツ損傷シリーズ(一般社団法人日本スポーツ整形外科学会HPより)
https://jsoa.or.jp/pamphlet/sports-injury/